松尾和昭建築計画室はこんな建築事務所です
事務所名 | 松尾和昭建築計画室 |
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登録 | 一級建築士事務所(福岡県知事登録 第1-40160号) |
代表者 | 一級建築士 松尾和昭(大臣登録 第109827号) |
設立 | 1986年7月 |
所在地 | 〒816-0802 福岡県春日市春日原北町2-20-21 春日原パークマンション513 |
TEL | 092-572-9394 |
FAX | 092-572-9397 |
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営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
所属 | 福岡県建築士会連合会筑紫支部 |
主な業務内容 |
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最寄り駅
- ・JR鹿児島本線「春日」駅から徒歩7分
- ・西鉄天神大牟田線「春日原」駅から徒歩5分
私は長崎で生まれ、大学進学のために長崎を離れました。子どもの頃は、港以外は山に囲まれた狭いエリアと山の斜面にまで家が並び立った土地柄をとても息苦しく感じ、早く長崎から 脱出したいと思っていました。しかし建築を学ぶために長崎を離れて大阪や東京で長く生活 するにしたがい、長崎の魅力が分かってくるようになりました。かの室生犀星ではありません が、まさに「故郷は遠きにありて思ふもの」です。
大学卒業後は、総合建設会社(ゼネコン)の設計部に入りました。そこでさまざまな設計の基礎を学ばせてもらいましたが、「もっとデザインを学びたい」という思いからアトリエ系(独立 型)の事務所に入りました。
アトリエ系事務所では、分譲集合住宅の設計が中心。集合住宅は都市開発業者(デベロッパー)を発注者とすることがほとんどで、設計者にはそのデベロッパーの販売戦略に則った設計が求められました。しかし、デベロッパー都合の設計では居住者の利便性や快適性を追求することなど望むべくもありません。それらを追求しようものなら、工事費がアップして販売価格に跳ね返ってしまう――そんな現実を前に、しばしば無力感にさいなまれたものでした。
この道を志した当初から、将来は独立して事務所を開きたいと思い続けていました。大学時代から個人住宅の設計は好きでしたし、前職での経験から「発注者」と「利用者」が同一の個人住宅を手がけることへの憧れは強くなっていました。
当時、共同住宅や個人住宅の壁・天井などには安価で施工できるビニールクロスがよく使われていましたが、まったく湿気が調整できないビニールクロスの使用は、まさに「デベロッパー 都合」そのもの。ビニールに囲まれた生活はとても息苦しく、それでは居住者が本当に気持ちよく過ごせる住空間を実現できないと考えていました。
「居住者が本当に気持ちよく過ごせる住空間」の実現にこだわりたいという思いから、独立にともなって日本の高温多湿の風土にはどんな住宅が適しているのかを研究しました。そしてたどりついたのは、木造ならば木を「隠す」のではなく「現す」工法(真壁造り)を採用し、木造 以外の構造でも調湿性能を備える漆喰のような自然素材からできた塗壁材、紙でできた障子などを取り入れることで、快適に生活できるということです。
それは、日本の建築が伝統的に持ち続けてきた気候風土に根ざした住まいのつくり方であることも教えられました。
住宅設計において重要なのは、快適さを実現するために住まいが備えている「機能」と「デザイン」のバランスです。たとえば、水平な屋根を持つモダンなボックス状の木造住宅はシンプ ルでとてもスッキリして見えますが、3日に1回は雨が降るような風土を考慮すれば、「大きなリスクを持つ住宅」と言えるでしょう。そうしたデザインは、発注者に対する設計者としての義務感ではなく、単なる自己満足でしかありません。
住まいは、何十年も安心して暮らし続けるためのものでなければなりません。それを実現する上では、耐震性や耐久性のある設計が不可欠。その上でなおかつ、デザイン性に優れた建築にすることが求められています。建物の設計はデザインだけで捉えられがちですが、デザインのうまさだけで「居住者が本当に気持ちよく過ごせる住空間」は実現できません。
国家資格所持者である建築士には、単なるデザインのレベルを超えて「建築の本質」を捉えた建築物をご提供する義務があると思っています。
- 保有資格
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- 一級建築士
- 統括設計専攻建築士
- 宅地建物取引主任者
- CASBEE建築(※)戸建評価員
- 既存住宅状況調査技術者
※「Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency」の略称で、建築や住宅の持続可能性を評価する日本独自の評価システムのこと
略歴
1968年 | 長崎県立長崎東高等学校 卒業 |
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1974年 | 関西大学工学部建築学科 卒業 |
1974年 | 前田建設工業株式会社建築設計部 勤務(東京) |
1978年 | 有限会社三浦紀之建築工房 勤務(福岡) |
1979年 | 株式会社創建築設計事務所 勤務(東京) |
1986年 | 松尾和昭建築計画室を設立 |
1992年 | 九州電子技術専門学校建築学科の非常勤講師に就任 |
1993年 | 九州電子技術専門学校建築学科の非常勤講師を辞任 |