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代表者コラム

レオパレスの問題

レオパレスの界壁無施工や外壁の防火認定を受けていない建築材料使用の問題で、会社側は記者会見で施工サイドの設計サイドの意志の齟齬があったと言い訳していました。

まずは外壁の建材の問題。

そもそもオーダーメードではない規格建物の場合、あらゆる建材に関しては企画段階で決まった材料を選定しています。理由はスケールメリットを図ることです。
特定の材料を指定し全国で大量に使うからこそメーカーからの仕入れ価格も抑えられ、工事費に計上している対工事費の12%程度の計上金額は素人さんからも目に見える利益ですが、そういう低く抑えた健材に載せた隠れた利益も組みこまれます。
つまり、工事費見積もりに計上されている目に見える諸経費率12%程度プラス建材に乗せた隠した利益率12%程度の合わせて24,5%の利益を得られる仕組みになっています。

この仕組は規格建物を販売しているハウスメーカーなどの建築会社なら通常のやり方。

その流れからすると、現場で勝手に判断して建材を変えるということは社内規定に反することになります。大量発注により仕入れ価格を抑えて利益を確保していたその利益を減らすことになりかねません。やむを得ない場合は会社に判断を仰ぐはずです。

そう考えると、施工サイドで勝手に判断して変えるということは常識的にはありえない話です。たしかに単発的に現場監督が勝手に判断して変えてしまったという事故は起きる可能性はあるでしょうが、それが全国的に起きるということは考えにくい。

 


界壁の問題。

建築基準法では共同住宅の場合、各室の壁(界壁)は上階の床下や小屋裏の屋根下まで伸ばすことになっています。これは遮音性能と防火性能を確保するための規定です。
この場合の界壁は、報道では「耐火構造」とされていますが、正しくは「準耐火構造」です。

これは「耐火構造」ならば火災時に倒壊に耐えるまでの時間が1時間以上必要ですので、従来の木造の共同住宅であればそれに合う形式は認めれられていませんでした<現行の基準法では木軸でも指定された工法を採用すれば「耐火構造」は可能になりました。>ので、ワンランク下の「準耐火構造」で指定されました。

そして、この「準耐火構造」の屋根裏や小屋裏の作りも、かなり厳しいものがあります。石膏ボートの二重張りとその総厚が適正に<u><u>隙間</u>なく</u>施工されることが条件です。

防火性能の免除は、その居室の天井が「強化天井<大臣が認定した構造方法または認定>」で完全に隣室と区画されている場合のみ界壁は免除されますが、遮音性能に関しては免除規定はありません。

この「強化天井」の仕様というものも使用できる建材の種類や厚みなどが厳密に決められていますので、レオパレスが言い逃れしている防火性能は確保しているという言い分も、信用できるかどうか、誰がそれを確認したのか疑問に思います。

上記した「隙間なく」ということですが、TVでレオパレスの小屋裏などを見ると、鉄骨のブレースやプレートなどが取り付いているため、隙間なく貼ることはかなり困難ではないかと懸念します。

仮に石膏ボードを適切に二重貼りにして、鉄骨のブレースやプレート周りも耐火シール<ここも肝心です。一般のシール(隙間充填剤)ではなく、耐火性能を持つシーリング材で隙間なく施工することが条件です。>で充填したとしても、本来鉄骨というものは熱による膨張伸縮を繰り返す代物だし、ブレースそのものも台風などの強風時や地震時の振動により動きますので、数年後にはそのシール材に隙間が生じることも可能性は大きいです。

準耐火構造の界壁の免除はあっても、遮音性能に関しての免除はありません。

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