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代表者コラム

上下階の柱と耐震壁の一致率は大切です

 熊本の大地震で、木造住宅での耐震壁の重要性がより取り沙汰されています。

 

 新耐震基準で施工されたにも関わらず倒壊してしまった住宅も結構な数に登っています。そこには、従来の耐震基準が本震は一度の計算がメインになっているため、前震と本震が時期が近く、しかも前震のほうが本震より震度が大きいという過去に例のないケースであったという特殊性も原因として挙げられます。

 

 新耐震基準というものは、各階で耐震壁のバランスのよい配置をするというのがベースになっています。確かにバランスの良い配置をすることで、建物の偏心に起因する捻れ倒壊は防げますが、私自身が当初から疑問に思っていたのは、平面的なバランスの良さとどうじに大切なのは、上下の柱と耐震壁の位置の同一性が何故問題にならないのかということ。

 

 確かに在来の軸組み工法は柱、梁によって構造的に成立していますので、石造の壁だらけの西欧建築から見ると、その開放性と軽快感は近代建築の理念そのものと、ブルーノ・タウトが桂離宮を見て感動したのは有名な話。(余談ですが、世界遺産に登録された東京国立西洋美術館の設計者であるル・コルビュジェは日本の建築は線が多すぎる。と、あまり好んでいなかったことも有名な話)

 

 その軽快感が原因で耐震性が乏しいということで、建築基準法では耐震性を向上するために筋交い(が付いている壁を「耐震壁」と呼んでいます)を必要とする延べ長さを床面積から計算で決めてきました。そして、直近では、その耐震壁をバランスよく配置するような決まりや、柱が土台から簡単に抜けないように主要柱にはホールダウン金物(HD)という以前からあったアンカーボルトの親玉みたいなごつい金物を付けることも法律で決められました。それが新耐震基準というものになります。

 

 ところが、今度の地震では、そのHDが折れたりHDが付けられている柱や土台が割れて倒壊している現実が見られます。

 

 今、そういう現場調査の報告が上がってきていますが、そうした新耐震での被害で多く見られるのが、上に私が疑問に思っていた上下階の柱と耐震壁の位置の不揃い。

 

 やはり上下階の柱や耐震壁は震災時の力を上から下にスムーズに伝えて地面に逃がすためには、揃っていることが肝心だろうと思っていました。そのために私自身が設計する木造住宅では、上下階の柱や耐震壁の一致率を80%以上確保します。

 

1階の柱は2階よりも当然、多くなるのも耐震性を考えてのこと。

 

 こういう方向で設計した住宅が、どれだけ効果があるのかは今でも判明しませんが、10年前に起きた福岡大地震時には、外観的にも内部にも揺れはひどかったものの何も影響がなかったという報告を受けて、方針が正しかったと思っています。

 

 その意味でも、上下階の柱、耐震壁の一致率を少なくとも70%以上を確保しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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